神奈川県秦野市今泉にある震生湖は、東名自動車道の利用で都心部から約70〜80q、日帰り釣行も比較的楽にできる距離にある。
大正12年9月1日、関東大震災の時、この地方も被害を受け、渋沢丘陵が陥没し、谷川がセキ止められてできた自然湖。日本では最も新しい自然湖といわれている。
湖畔に建立されている「山裂けて 成しける池や 水すまし」の句碑からもその生誕の様子を知ることができる。
標高約150m、面積1300u、最大幅約85m、直径約3150m、湖周約1km、最大水深約10m、平均水深4mで。数字だけでは想像できないかも知れないが、湖畔に立つと全湖が一望できるほど小ぢんまりした湖で、一部には湧水があるといわれており、水況はいい。
いつの間にかヤマベ、クチボソなどの雑魚が棲み、その後コイ、マブナ、ヘラブナ釣り場へと変貌していった。しかし、ここもブラックバスやブルーギルが侵入してきて雑魚たちの生活環境をおびやかしているが、色鮮やかな大ゴイの群遊も見られる。
周囲は小高い丘や森林に囲まれた風光明媚なところで、県の観光地に指定され、秦野市観光協会、震生湖開発地主組合が管理にあたり、湖畔の川福売店で釣り券や遊覧ボートを扱っている。
ヘラプナの放流量は毎年300〜500sと少量だが、温暖な地だけに成長が早く、以前は超大型ブームを巻き起こしたこともある。しかし平成元年5月、大池の白鳥看板で上がった52pを最後に、50p上はヘラブナ狙いのサオにかかることはなかったが、コイの吸い込み釣りではたまに釣れるという。
ポイント的には陥没してできた湖のため、全般にスリバチ状のところが多く、底の起伏が激しい。現在でも水没した樹木が多く、これが格好のオダになるが、底釣りを難しくしているともいえる。
駐車場から見て左側の小池は桟橋釣り専用、右側の大池は陸釣り、ボート釣りが楽しめる。
県指定の観光地で公共の水面であり、観光ボートを便宜上釣りに使用している。
シーズン中は遊覧ボートも多く出て、ブラックバス釣りの少年や家族連れのピクニックも多くなるが、トラブルを起こさないこと。
ヘラブナがボート馴れしているせいか、ボートが通り過ぎるとすぐアタリが戻ってくる。
陸釣り、ポート釣りともに水面やモジリを見ての入釣がセオリーだが、まず上を見て樹木が切れてサオが立つかどうかを確かめてから入釣すること。
舟釣り
秋から早春は中央ロープがメイン。気温が上がりだす時期は岸よりに張られた赤松、倒れ杉ロープがメイン。
赤松ロープ中央付近は型物の数釣りで実績No.1。
桟橋
釣り人がよく入っているのは大きいほうの桟橋。向きはどちらでもOKだがベストは桟橋中央付近。
陸釣り
釣り台を出した跡が残っているのでそれを参考にする。よくはいっているのが北岸の鳥居があるワンドとベンチ下、弁財天があるワンド。 |