房総三湖の一つである戸面原ダムは、自然を損なわす、完全野釣りスタイルで釣り人を歓迎してくれる。ロープなどはI切張っておらず、ボートはすべて立←’禾オダに着けるか岸着けするかである。したがって、ポイントを見抜く釣り人の技量が試される釣り場でもある。
管理人の冨永氏の長年に渡る努力によって魚影は濃く、型は40pクラスが数多く姿を見せている。
戸面原ダムは、上総湊川の上流に造られた水面積45陥、満水貯水量435万・規模の農業濯漑用ダムで、昭和57年に完成した。
湖相は湖岸が川状に蛇行し、大小のオダが残るワンドや浅場や深場があり、湖面は雄大で変化に富んでいる。特に、減水期には巨大なオダが林立し、格好のポート止めの役割を果たす。
また、曲がりくねった湖相から、切り立った湖岸も随所にあって、風を背にできるポイントにもなっている。
戸面原ダムは「本湖」と呼ばれる中央部、西南の「上郷方面」、東側の「宇藤木方面」の3つの場所に大別され、「宇藤木方面」の宇藤木橋以東は蛇行の激しい川状なので「小筋」とも呼ばれている。
最深部は本湖北寄りからダムサイト付近で、満水時には20mの水深があり、湖底全体の起伏が激しく、ヘラブナ釣り場としては、格好の様相を呈している。
釣りのシーズンは3月末から10月ごろまでが盛期であるが、10月を過ぎるとダムの水位が安定する時なのでポイントムラがなくなり、平均して釣れるようになってくる。
毎年、10t以上もの新ベラが放流され、名拳は新ベラをターゲットにした釣りが展開され、群れに当たれば思わぬ爆釣もある。
三島湖、豊英湖とは山一つ隔てた近さがが、関東の横綱といわれる両湖に劣らないスケールを持つ釣り場である。 |